変化が多い時代に必要とされる教育を見据えた
学校改革で世界標準の貢献力を育てる
文教大学付属中学校・高等学校

建学の精神「人間愛」を基盤に、「世界標準の社会貢献ができる人物」の育成をスクールミッションに掲げる文教大学付属中学校・高等学校。2027年には創立100周年を迎える。学校改革に取り組む中で、中学入試の志願者が増加傾向にある。24年度から中高それぞれに校長を据えて、さらなる改革を推進している。中学校長の神戸航先生と高等学校長の能村英達先生に、学校の変化や特色ある取り組みについて話を聞いた。
―校長が2人体制になり3年目を迎えました。学校はどう変わりましたか。
神戸 2人体制で学校改革を進めていく中で、生徒の主体的な活動が増えたと感じています。今年の生徒会選挙では、10人の定員を大きく上まわる20人が立候補。立候補者が定員に満たなかった時代と比べると、大きな変化です。また、文教大付は来年100周年を迎えますが、100周年には立ち会えない高3が中心となって、99周年を記念したロゴマークを作成。体育祭で活用しました。
これまでは高校の生徒会長が中学の生徒会を率いていましたが、中学にも生徒会長を置くようにしました。体育祭も中高別で実施するなど、中学生がリーダーシップを発揮する機会が増えています。
能村 校内の結束が強くなっていると感じます。今年の高校の体育祭では、新しい競技を取り入れましたが、予行練習では進行がうまくいかない場面がありました。OBにも協力してもらいながら、本番に向けて生徒会と実行委員会を中心に改善策を探り、成功に導くことができました。本校は生徒と教員の距離が近い校風がありますが、体育祭でも教員や保護者が参加する生徒考案の競技を実施したところ、学校全体の一体感がより深まりました。
―制服の刷新や新施設など、学校改革が進んでいます。
神戸 2027年度の新入生から、新制服を導入します。オンワードの協力のもと、ユナイテッドアローズのデザインで機能性と多様性を重視した制服に生まれ変わります。これまで、中高で異なる制服を着用していましたが、今後は統一されるので高校入学時に買い替える必要がなくなります。制服としては珍しいワイドパンツの選択や、リボンとネクタイの選択もできます。また、自由購入となるチノパン・チノハーフ・チノスカートの導入により暑い日も快適に過ごせます。また、パーカーや丈を選べる靴下などもあり、着こなしのバリエーションが豊富です。
能村 高校では、27年度の高2から修学旅行の行き先が海外になります。フィンランド・エストニア/ブルネイ・シンガポール/台湾の3つのコースから選択できます。世界に出て、様々な経験をすることで、生徒の将来や学びに繋げていきます。先日、修学旅行と同じスケジュールで、大自然あふれるブルネイのジャングルや、多様な文化に溢れたシンガポールを回ってきました。大人でも刺激を受ける内容でした。生徒の世界観を広げるきっかけにしていきます。
また、今年開設した新施設「クリエイティブドック」にも注目です。ICT教育や探究学習、海外交流を見据えて作った施設で、大画面のスクリーンをはじめ、3Dプリンターや高性能PCなどを設置。今後、レーザーカッターも導入予定です。これからのグローバル社会やデジタル社会で活躍できる力を養える環境が整っています。現在は探究学習などで利用しています。学校説明会では来場者プレゼントとして、本校のロゴ入りストラップを生徒が3Dプリンターで作成し配布しました。作品作りにとどまらず、伝えたい思いを表現するところまで学べる場にしていきたいと考えています。
―高校では、校長との面談、中高一貫生と混成したクラスなど、独自の取り組みがあります。
能村 高校では、高1全員を対象に校長との「校長ミーティング」を実施しています。入学時の思いや現在考えていることを語ってもらうことで、これからの高校生活の目的を再認識してほしいからです。生徒の声をこれからの教育にも生かしていきたいと思います。
高校から入学した生徒と中高一貫生が、高1から同じクラスで学ぶ体制も本校ならではです。中高一貫生と高校からの入学生が互いに影響し合う環境のもと、日々新しい挑戦が生まれています。
神戸 高校からの入学生の存在は中学から入学した生徒にも良い刺激になっています。高校では、評定平均が高い優秀な生徒も多く入学します。中学ではそうした生徒を意識して学力向上に取り組んでおり、模試の成績にも成果が表れています。
また、中1〜高1の「グローバルコンピテンスプログラム(GCP)」は、世界標準の貢献力を育てる取り組みです。この授業を通して多様な価値観を認め合うマインドを育てています。同質のコミュニティに偏ることなく、高校から新たに加わった仲間と協力する姿勢を養うきっかけになっています。
―志願者が増加し、進学実績も上昇しています。
神戸 昨年度に引き続き、入試イベントはほぼすべて満席になっています。教育の取り組みや成果が受験生や保護者に伝わっていると感じています。
能村 高校でも、26年入試では本校が第一希望の生徒が増えました。人気が高まる中学をきっかけに、説明会に参加する生徒も増えています。生徒や教員の様子から、本校への期待感を高めてほしいと思います。
神戸 進学実績も上がっています。およそ15年前は国公立大学の合格者がほぼいませんでしたが、26年は15人が合格しています。学力を支える取り組みの一つが、放課後学習支援として長い歴史をもつ「文教ステーション」です。中学では学習習慣を確立するため、全学年で週1回、英語と数学の講習を実施。3段階の習熟度別に指導しています。
能村 現在のところ、高1まで「文教ステーション」は全員必修です。高2・高3では進路を見据えて教科の勉強や資格取得のための学習、大学生スタッフによる進路相談など、目的に応じて自由に利用できます。また、総合型選抜や学校推薦型入試に対応した有料講座も用意しています。今後は必修学年の変更など、見直しを進めていく予定です。
―100周年に向けて、今後の展望をお聞かせください。
神戸 27年に創立100周年を迎えます。変化を恐れず常に学び続けていくために、教員研修などを実施しています。より良い学校へと改革する中で、生徒も積極的に活動しています。今、生徒の発案を受けて、校則の再検討も進めています。未来に向けて着実に変化を続ける本校で、皆さまをお待ちしています。
能村 建学の精神である「人間愛」「世界標準の社会貢献ができる人物」を育むというスクールミッションは、次の100年も変わらず本校の根幹であり続けます。次の社会に合う力を生徒が身につけられるように、教育活動を進めていきます。ぜひ説明会にお越しいただき、本校の最新の取り組みをご覧ください。
取材日:2026.9.14
